私、お金持ちになっちゃいました!?



下駄箱で靴に履き替え
校門までの道を3人で
くだらない会話をしながら歩く




すると校門の前で
待ち構えるかのように
仁王立ちした人物が1人



私はその姿を確認して
背中がゾクリと震えた



え?どうしてここにーーー。



「あなたが東雲 千秋さん?」



校門前まで到着した
私に近づくとそんなことを
口にする…私は怖くてどうして
いいかわからなくて困っていたら



バッと私を庇うようにして
刹那が1歩前に出た



「千秋に何の用ですか?」



おそらく刹那も気づいてる。
刹那がキッと睨むけれど
女の人は動じずしれっとした顔で



「あなたじゃなくて、私は東雲さんに用があるんだけど」



私を指さすもんだから
さらにビクッとする



ただ事ではないと思った
莉桜が私の手を「大丈夫だよ」
そう言ってぎゅっと握った。



「まあ、そのままでもいいわ。あなたに言っておきたいことがあって。」



言いたいこと…
なんだろ綺羅が好きとか?



私はぎゅっと唇を噛み締める
けどそんな私の考えなど
遥か上を通り越していて




「松韻 綺羅は私の許嫁。婚約者だから金輪際近づかないでくれる?」



それだけ言って身を翻し
ヒールの高いパンプスを
カツカツ鳴らして去って行った…



唖然とする私たち3人



え?許嫁!?婚約者!?
話ぶっ飛び過ぎててなんか
悲しいとかのレベルじゃ
ないんだけど!?



東雲 千秋16歳


大好きな綺羅には
なんと許嫁がいて



近づくなと啖呵切られて



*驚いちゃいました*
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