私、お金持ちになっちゃいました!?



え…


「ただでは許可しねえよばーか」



呆然としている私のおでこに
バチンとデコピンする



「痛っ!ってそうじゃなくて今…」


「は?え?もしかして初めて?」



その言葉にかぁって頬が熱くなる


「信じらんない!馬鹿、アホ!大嫌い!」



私は驚きと動揺を隠せず
暴言を吐いてその場から走り去る



その後で


「いや、普通初めてとか思わねえだろ…」



綺羅が小さく呟いた言葉は
千秋に届くことなく風に飲み込まれて
遠くへと消えたーーーーー。


ーーーーーーーーーーーー


走って走って下駄箱まで辿り着く
触れた唇がまだ熱い



私はその場にズルズルとへたれ込むと
自分の唇に指をあてがう。



本当、最低!!信じらんない!
初めてだったのに…


でもあれが…。


東雲 千秋16歳


不本意ながらも松韻 綺羅に


*キスされちゃいました*
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