恋愛計算は間違える(アルバートとテレーサ)
<ブランシュール城・温室・18時・夕食>

その日の夕食は・・
アルは緊張したが・・

テレーサは特に変わりなく、
まったくいつもと同じ態度だった。

でも・・
嫉妬してくれるとうれしいのだが・・
アルは少し残念にも感じた。

食事が終わり、テレーサが皿を
片づけながら
「果樹園で、リエットさんと
何をなさっていたのですか?」

「・・・・・!!」
直球で来た!!!・・
ついに来た・・・
アルの息が止まった。

そして、
ゆっくりとテレーサを見た。

彼女の群青の瞳は・・
変化は特にはない・・・

アルは大きく息を吸って、吐き出すように答えた。

「ああ・・あれはリエットが
<コウノトリを見たい>と言うので・・ですね」
アルの頬がひきつった。

ここは何としても・・・
バカバカしくてもやるしかない。

「そうですね。この辺では・・・
確かにコウノトリは来ませんね。」

姫は天然だった・・・
複雑な思いを抱えて、
アルは次の一手を考えた。

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