女の子、始めます！

『生理痛がひどい？そんなの気の持ちようで何とかなるでしょ！薬で治らないなんてさ、ひょっとして性病？』

『妊婦ってめっちゃ楽でいいよね。たかが腹が重たいだけでチヤホヤされたさ』

『女に学歴なんかいらんだろう。男に従ってればいいんだ！』

次々と頭の中に響く言葉。ズキンと胸が痛む。ただ持っている遺伝子が違うだけなのに、同じ人間なのに、どうして性別が違うだけでこんなにも言われなきゃいけないんだろう……。

「傷付くのが怖いなら、やめておいた方がいい」

僕の表情を見てカトレアさんが心配げに言う。でも、僕の気持ちは変わらないよ！

「怖くなんてないです！あんなことを言われたらガツンと言い返してやりますから！」

女の子は、可愛い服を着ているお人形じゃない。強くて美しい存在だ。それを今日学んだ。

性別選択の紙を取り出し、洗濯する。もちろん選ぶのは女の子！