来世にご期待下さい!〜前世の許嫁が今世では私に冷たい…と思っていたのに、実は溺愛されていました!?〜
「ふーっ……とりあえず、お散歩に行こう……」


 恥も外聞(がいぶん)もかなぐり捨てて近日中にモチダ珈琲店へ行くかどうかはもう少し悩むことにして、恋幸は気分転換のために外へ出ることにした。
 時刻は正午少し過ぎ。ここ数日ずっと缶詰め状態で作業していたので、健康にも良いだろう。


「財布と、スマホスマホ……あれ? どこにやったっ、あっ! あった!」


 恋幸は、部屋でだらだ……のんびり過ごすため身につけていたパーカーを着替えるべきだろうかと考えて足を止めクローゼットに目をやるが「知り合いに会うわけでもないし、そんなに長時間出歩かないし大丈夫だよね! 誰も私の服なんかじっくり見ないし!」という結論に至り、そのままの格好でピンクのスニーカーを履き玄関を出るのだった。
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