ふたりぼっちの孤城
彼女はただ庭の散策に行っただけだ。

それなのに土まみれで帰ってきた。

こんなことなら1人で行かせるべきではなかったと後悔に襲われた。

泣きながらも彼女は「ごめんなさい」と謝罪を繰り返している。

服を汚したことを悔いているのだろうか。


「謝らなくて大丈夫ですよ。貴方は悪くない」
「ちがうの、わたしがっ、わるいことしたから」


頭を撫でながら宥めていると落ち着いたのか、彼女はポツリポツリと何があったのかを話し始めた。

何でも散策中に石につまづいて花壇に突っ込んでしまったらしい。

その際花壇の土をぐちゃぐちゃにしてしまい、それを見た庭掃除を担当しているメイドに怒られたと言う。

せっかく植えた種が無茶苦茶になってしまったというしょうもない理由で、だ。

彼女は膝と手を擦りむいており、血が出ていた。

にも関わらずメイドは説教だけを行った。

彼女に付いた土も払わず、怪我の治療もしなか
った。

遠くに飛ばす理由なんてこれだけで十分だ。

私は早速手を回し、3日と経たないうちにメイドを50歳を過ぎてもお盛んなエロジジイの元に送り付けてやった。

その後どうなったなんて知らない。

地獄を見ればいい。

これがきっかけで私はサクサクと身辺整理を始めた。

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