ワケあり女子高生、イケメン生徒会と同居します。
「恋々愛」

? ……あっ。

すぐ近くから聞こえてきた、私を呼ぶ優しい声。

その声につられて振り返った瞬間、ふんわりと優しい香りに包まれる。

これ、って……──────────!!

「寒そう」

そう言いながら、自分がつけていた黒のマフラーを私の首にゆるく巻く優羅くん。

「んっ」

マフラーを整える優羅くんの指が、耳や首筋に当たる度にドキドキして恥ずかしくなって、触れたところがだんだんと熱を帯びていく。

これ……優羅くんの……っ。

呼応する胸を抑えながら、私は巻いてもらったマフラーにそっと触れる。

この匂い……。
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