桜が舞い、君に出逢う。
見ての通り、私の家はお母さんと

お父さん×5、子供×5の一妻多夫で構成

されている。

「おはよう花陽。」

リビングに行くと、

キッチンで朝ごはんを作り終えたお母さんに

挨拶をされる。

「おはよう、お母さん!」

長いウェーブのかかった茶髪に、

どこをとっても完璧な造形をした顔。

さすが5人の男のハートを射止めたという

こともあって、私たちのお母さんは

魔性の美というものを持っている気がする。

「花恋ちゃん今日もお手伝い?えらいねぇ」

「ふふっ、おはよう花陽。寝癖ついてるわよ。」

「えっ、嘘!どこどこ!?」

花恋ちゃんは大人びていて、

私たちの第2のお母さんだ。
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