御曹司の極上愛〜偶然と必然の出逢い〜
「まさか社長の被害にあったりは……」

 彼女が心配になる。

「まだ、新入社員で担当を持ってなさそうだった。けど……」

「今回のドバイの件も含め、社長が問題だな」

「そうですね……」

 やっと、興奮が落ち着いた春樹も秘書モードに戻っている。

「春樹、城之内不動産の現社長の事を詳しく調べさせてくれ。早急に」

「わかりました」

 調査結果では、セクハラ・パワハラの事実や業者との癒着など、真っ黒な事実が出て来た。

 城之内グループとしては、早急に対処する。社長である親父に報告し、許可をもらい今回は自主退職をしてもらう事にした。甘いかもしれないが、良からぬ事を企まれても厄介だ。

 城之内不動産の社長を俺のところに呼び出した。

「わざわざお越しいただきありがとうございます」俺の感情のこもらない言葉に相手は顔を引きつらしている。

「ワシに何か用ですか?」

「はい。あなたの事は色々と報告が上がってます」

「はい?」

「こちらとしては、穏便に済ますために自主退職をオススメします」

「何を!?」





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