俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜

腕の中にいると思うとまた、更に煽られていて。

もう、限界値に達している。



「あ、あのなぁ…」



そう呟いて改めて顔を近付けると、ヤツは目を見開かせてギョッとしている。



「な、何だ…」

「心の準備?」

「し、しつこいぞ!」

「……必要あるか。あほ」

「はっ?!……あぁっ!ひゃっ!だ、だめっ」



おまえの心の準備待ってたら、夜が明けるわ。

でも、その割には可愛い声出してんじゃん。この、どエロなずな。

腹に乗っかって腰……本当になんて事を言うんだ。今は求めないけども。

今はね、うん。



ぎゃーだのわーだの騒がれても、肌が重なれば結局、濃厚な蜂蜜のように、甘ったるいのに心地よい味に溺れて。

息が抜けた可愛い声は、本能を刺激して。

触れた肌の感触は、衝動を最大に煽って、激しく想いを昂らせて。



まるで、甘い甘い蜜を吸う、蜂のように。

……そんな夜を過ごした。

とうとう。





だが、しかし。

目の前の欲望のおかげで、すっかり頭から抜けてしまっていたのだけど。



夜明けと共に驚愕が待っていた。
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