俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜

前を向いたその方向に、光は見出せているだろうか。




……そして、とうとう。

京都からの帰還者が到着した。




「室長、ただいま戻りました」

「皆さん、タダイマ」



出立した時と同じハイエースが店の前に駐車されるが、中から出て店に入ってきたのは、二人。

玲於奈と風祭さんだった。

……玲於奈、手に紙袋?

「皆さん、お土産買ってきまシタ。ストロベリー生八橋デス」

そう言って、玲於奈は紙袋からお土産を取り出し、店内にいる俺たちにひとつひとつ手渡していく。

俺も貰ってしまった。

いや、土産はいいんだけど……。

ストロベリー生八橋の箱を見て苦笑いするしかない。



「で、ストロベリー生八橋はいいんだけど、どうだったの。向こうの様子は?」



同じく、ストロベリー生八橋の箱を見ながら苦笑いを浮かべていた綾小路さんは、二人に問う。

隣で、豹牙がバリバリバリッと雑に包みを開けていた。

「うひょー!何これ!ピンクでかわええなぁ!」だって。




……だが、衝撃の展開を耳にするのは、間もなく。




『……え?なずながフィリピンに?!』








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