俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
mission11 愛の証

終わりの始まり

★★★







(空が綺麗だな…)



夏至に向けて陽も長くなった夕暮れの、まだ青い空を見てしみじみと思った。

もう、夏が来る。



季節の移ろいに赴きを感じていると、ピンクのフリスビーを咥えた白いもふもふワンコロが、短い足を運んで、俺の下へとリターンしてくる。

《もっかい、もっかい!》と、白いもふもふポメラニアンのぽめにおねだりされて、もう一回、フリスビーを遠くへぶん投げる。

すると、ぽめはフリスビーをダッシュで追いかけ、ジャンプしてキャッチ。

そして、またフリスビーを咥え、嬉しそうに俺のところに戻ってきた。



もっかい、もっかい!

もっかい、なげてー!



「……」



…これ、さっきから延々とやってるぞ。

飽きないな。さすが犬。



部活から戻って早々、何故か?我が家の芝生一面の広い庭に出て。

何故か?犬にフリスビーを投げている俺…。



おねだりされるまま、フリスビーを投げるというルーチンを黙々と続けていると、邸の門の方から車がやってくる音が聞こえる。

と、思ったらその車は姿を現し、家の前にある駐車場に車庫入れを始めた。

お客さんだ。
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