desire and affection



今夜もまた、男の人と身体を重ねる。

昨日とは違う相手。そしてまたきっと明日も違う相手なんだろう。



「んっ……」



気が付いたら、そんな毎日になっていた。


……愛されたい。


いつしかそんな気持ちばかりが強くなっていって、その不安を掻き消すかのように日々、私は相手に求め続けた。




だけど、時々。やっぱり寂しいと思ってしまう。


全部が終わって男の人の腕の中にいる、この瞬間とか、言葉では言い尽くせない感情が湧き起こってくる。



……なにやってんだろう、私。って。


隣で煙草を吸う男の横顔を見つめ、余計に寂しくなる。




カラダだけの関係なんて、所詮こんなもの。


身体は繋がっているけれど、心は全く通じ合っていないのだから。



「恋人」なのは、今夜限り。

昨日知り合って、一度繋がった関係だけれど、次の日にはもう何もなかったようにお互いサヨナラをする。



……当然なのかもしれない。


男も私も、それを望んでいるのだから。



そしてまた、何度も過ちを繰り返す。





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