聖女としてきたはずが要らないと言われてしまったので、異世界でふわふわパンを焼こうと思います。



「ですが、それでは償いなどにはならないと思いますの! だから、私を含め殴ってくださいませ……陛下と第一王子には許可をいただきましたわ!」


 え、え……っ
 いきなり出てきた書類には、そのようなことが書かれており二人のサインもある。私、そんなの求めてないです。
 そんな殴るだなんてできません……しかも王族に。



「殴るなんてできません……あの、お願いというかわがままを言ってもよろしいですか?」

「はい、なんでも言ってくださいまし」

「私、しばらくはここに住むことになっていて……なので話し相手というか友達が欲しいんです」


 そもそも、この国には同性の友人がいないけど。



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