恋に異例はつきもので
第3章 まさか元カレの会社だなんて……
***

 長い一日だった。
 長風呂で、だいぶ身体がほぐれてきた。

 あがったら、ビール開けようっと。
 アルコールの力を借りないと眠れそうにない。
 せめてもの救いは、明日から数日は鬼沢と顔を合わせなくていいということだ。

 米川さんの話じゃ、裏表のない人物だということだったけど。
 たしかに、裏はなさそうだけど、なんでも口にすればいいってわけじゃないし。

 でも……

 あの企画書を評価してくれたのか。
 そのことは素直に嬉しい。
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