コンチェルトⅡ ~沙織の章
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廣澤家の財産が どれくらいあるのか 沙織は知らない。


1000人以上の 従業員を抱える 企業の経営者だから。

沙織が 想像もできない程の 財産だと思う。
 

いつか 紀之が お父様の財産を 受け継いだ時

それを守り 増やしていけるのか。


沙織は 責任の重さに震えた。
 


お父様もお母様も お金があることを 他人に 見せつけたりはしない。


いつも控えめで 謙虚な態度だった。


それでも お父様とお母様から滲む 上品な雰囲気で 

豊かな暮らしを している人だとわかる。
 


普段 派手な生活を しているわけではないけれど

必要なお金は 惜しまない。


紀之達や智之達にも 十分な援助を してくれる。
 

沙織は いつも 紀之や子供達には 高級な服を 身に付けさせた。

派手ではなく 上品で 質の良い物を 選んで。


お父様の援助は そういう意味だと 思っていた。
 


智之の家を 捜す時も お父様は 金額のことを 何も言わなかった。

沙織も 値段を気にせずに 探した。


今回 購入する予定の家は 多分 億を越える買い物だろう。


でも お父様は ためらわずに 購入を決めている。


いつか 紀之と沙織が お父様と同じように 子供達を助け 豊かな生活を維持していく為に 沙織は 今どうすれば良いのだろう。


紀之を支え 会社の経営が うまくいく為に。
 










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