私の王子様は会社の社長 ~突然私は婚約者になってしまった~
新入社員
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昨日入社式を終えた私たちは、それぞれの部署に別れて新入社員研修が行われる。
秘書課には今年は2名採用され、私ともう一名は入社式から隣の席の坂本夏子さんだ。
夏子とは、気が合うようで、もうすでに名前で呼び合える仲だった。
「おはようございます、陽菜!」
「夏子、おはようございます。今日から研修もよろしくね。」
社内の説明や総務人事などの説明が終わると、それぞれの部署から研修を担当する先輩方が迎えに来てくれる。
どんな先輩が来てくれるのかと、少し緊張する。
「秘書課に配属の桜井さん、坂本さん」
私達に声を掛けてくれたのは男性の声だった。
その声に振り向くと…
(…あっ佐伯さんだよね?…)
見覚えのある端正な顔立ちの男性で、髪形などは5年前と違うが、佐伯さんに間違えないだろう。
(…私のことは忘れているよね?…)
夏子と私は、佐伯さんに連れられて、秘書課に向った。
隣で夏子は佐伯さんを見て、顔を赤くしている。
秘書課で簡単に自己紹介と挨拶を行った私達は、研修の為にミーティングルームを使用する。