私の王子様は会社の社長 ~突然私は婚約者になってしまった~
家族


「徹さん、素敵な婚約パーティーをしてくださり、ありがとうございました。小さい頃からの夢も叶って幸せいっぱいです。」

帰りの車の中で、徹さんにもう一度感謝を伝えた。

徹さんは優しく微笑んでくれる。
この幸せが、ずっと続いて欲しいと心から思う。


ただ一つだけ、実は気になっていることがある。
徹さんのご両親とお爺様のことだ。

今回の婚約パーティーも、私の両親は呼んでくれていたが、徹さんのご家族は誰も参加していない。
何か理由はあるのだとは思うが、私から聞いてはいけない気がしていた。
徹さんが話をしてくれるまで、触れないようにしようと思っている。

「陽菜、…陽菜のご両親も来てくださったし、良かったね。」

「…はい。とても喜んでくれました。」

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