凄腕パイロットの極上愛で懐妊いたしました~臆病な彼女を溶かす溺愛初夜~
「ロンドンのホテルに着いたら、ふたりで飲みに行きましょう」

 ヒースロー空港に到着後、街中のホテルにリムジンバスで移動してからは休息を取るので翌日のフライトはない。

 基本的にCA含め同じグループで行動するので、毎回懲りずに食事に誘われる。

 紺野との予定があればCAに先約があると言って断りやすいし、その方が角が立たず助かる。

「いいよ」

 誘いに応じると紺野は「ドタキャンはなしですよ」と、白い歯を見せて笑った。

 十時になり、飛行経路や天候など、CAや運行管理者たちとブリーフィングと呼ばれるフライト計画の打ち合わせを行う。

 十時十五分に搭乗して、整備状態や室内計器類の確認、飛行機の外部点検をする。

 十時四十五分、乗客の搭乗開始だ。

『Nippon Airlines 112,wind 030,at 7.runway 26R,cleared for takeoff.(NAL112便、風は030度から7ノットです。滑走路26Rからの離陸を許可します)』

 十一時十分、管制官より飛行許可を取得し、その五分後にはドアを閉めいよいよ地上走行を開始する。

「Runway 26R, cleared for takeoff, Nippon Airlines 112.(滑走路26Rから離陸します。NAL112便)」
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