さくらいろさく【短編】
桜と私
桜が舞い散る広場

二つ並んだブランコに
小さな赤い滑り台。

大きくはないけれど、
しっかりとした幹に
沢山の枝をつけ、
小振りな淡いピンク色の花をつけている。

そんな桜の木が一本。

その下には木製のベンチ。



あと、私。



私はこの場所が好きで
よく来ていた。

天気のいい日
学校帰り
休みの日
嬉しい日
悲しい日

まぁほとんど毎日。

物心のついた頃から、母と遊に来ていたのを覚えてる。

きっと私が生まれてから…
もっと前からずっとこの広場に、この桜の木は在るのだろう。

そして、私の事もよく知って理解してくれてるんだろうと思う。

だからここに居ると、素直な穏やかな気持ちになるんだと思う。



私の大切な場所

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