あなたとしゃぼん玉
大矢は少しスクロールしたが、その先が怖くて進めず、スマホの電源を落とした。

バレていないと思っていた。

そして、この先も自分と彼女の不倫が誰も知らないまま、歳を取って、墓場まで持っていけるものだと思っていた。

不倫を苦に関係を辞めたいと何度もせがんでくる彼女をめんどくさく思ったときもあった。

適当に話を合わせていたことも。

離婚して真剣に彼女と一緒にいることを考えていたことは真実だったが、毎月何十万と慰謝料を払わなければいけないという現実を彼女に突きつけ、諦めさせようしていたこともあった。

大矢は奥さんと夫婦関係が良くなかったこともあり、一生懸命仕事に打ち込む彼女に惹かれてしまい、彼女の上司への憧れに付け込み、不倫関係に陥る。

今の奥さんは彼女と不倫関係であったことと、不倫関係を解消した旨は伝えていたが、彼女が妊娠したこと、中絶したことは伝えてない。

誰にも伝えることなく、一生を終えるはずやった。

裏アカにもし、全てのことが書かれているのであれば。

全部が全員に知られてしまう。

みんなはもう見ただろうか。

大矢はこうなることも予想できず、現実を受け止められず、呻きながら布団に包まるしかなかった。
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