LOVEREVENGE~エリート弁護士と黒い契約結婚~
離婚しましょう
寧々さんのその復讐劇から、
二週間程過ぎた。


あれから、斗希とは怖いくらい上手く行っている。


本当にその言葉の通りで、怖いくらい。


斗希に優しくされて、毎夜抱かれて。


そして、


「結衣、好きだよ」


私を抱く時、斗希はいつもそう口にした。


そう言われる度、同じ言葉を私に求められているのだと分かるのだけど。


私は、斗希に好きだとは言えない。


私も、斗希が好きな事に、もう気付いているけど。


なのに言えないのは、もし、私がそう口にして、斗希が私から離れて行ってしまうんじゃないかって、なんだか怖くて。


そう思うのは、私が人に愛され慣れてないからか、
斗希のその気持ちをそこまで信用出来ていないからか。


今の私達は、以前のような契約結婚ではないがゆえに、
どちらかがもうこんな結婚を辞めたいとなれば、簡単に壊れてしまう。


もし、この先斗希に別れたいと言われた時、彼を引き留めるすべが、何もない。


「結衣…」


私の名を呼び、斗希は腰を動かしながら、下に居る私にキスをする。


多分、口にしなくても、この人は私の気持ちを、分かっているだろうな。


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