LOVEREVENGE~エリート弁護士と黒い契約結婚~
その別れを切り出されたのが金曜日の夜で、
その2日後の日曜日の午後15時。
M駅の喫茶店に、眞山社長から呼び出された。
だけど、そこに現れたのは眞山社長ではなくて。
「Y法律事務所所属の、滝沢です。
眞山社長の代理として、今日は話し合いに来ました」
そう言って、その男滝沢斗希は名刺をテーブルの上に置いて、私の前へ座る。
ちょうど通りかかったウェイターに、ホットコーヒーを頼んでいる。
「小林(こばやし)さんは、もう注文されました?」
その滝沢斗希の言葉に首を横に振り、
アイスコーヒー、とそのウェイターに告げた。
そのウェイターが立ち去ると、
話し合いを始める合図のように、滝沢斗希は私に視線を合わせて来た。
「なんで弁護士の方がわざわざ…」
恋人同士の別れ話に、何故?
「眞山社長が言うには、あなたに脅迫されていると」
「脅迫?」
その言葉に、面食らってしまう。
「いえ。それは少し大袈裟な表現だったかもしれませんね。
ただ、眞山社長の子供をあなたに妊娠したと言われ、困っていると相談を受けて。
なに、その妊娠の話が本当ならば、あれなのですが。
もし、嘘ならば…」
ふっ、と笑うこの男の顔は、私のその妊娠が嘘だと気付いている。
いや、目の前のこの男ではなくて、
眞山社長は分かっている。
その2日後の日曜日の午後15時。
M駅の喫茶店に、眞山社長から呼び出された。
だけど、そこに現れたのは眞山社長ではなくて。
「Y法律事務所所属の、滝沢です。
眞山社長の代理として、今日は話し合いに来ました」
そう言って、その男滝沢斗希は名刺をテーブルの上に置いて、私の前へ座る。
ちょうど通りかかったウェイターに、ホットコーヒーを頼んでいる。
「小林(こばやし)さんは、もう注文されました?」
その滝沢斗希の言葉に首を横に振り、
アイスコーヒー、とそのウェイターに告げた。
そのウェイターが立ち去ると、
話し合いを始める合図のように、滝沢斗希は私に視線を合わせて来た。
「なんで弁護士の方がわざわざ…」
恋人同士の別れ話に、何故?
「眞山社長が言うには、あなたに脅迫されていると」
「脅迫?」
その言葉に、面食らってしまう。
「いえ。それは少し大袈裟な表現だったかもしれませんね。
ただ、眞山社長の子供をあなたに妊娠したと言われ、困っていると相談を受けて。
なに、その妊娠の話が本当ならば、あれなのですが。
もし、嘘ならば…」
ふっ、と笑うこの男の顔は、私のその妊娠が嘘だと気付いている。
いや、目の前のこの男ではなくて、
眞山社長は分かっている。