私は1人じゃない


「和藤先生が手作り弁当とは珍しいね!」


職員室の隣のデスクの池谷先生が覗き込む。


「彩りもいいし彼女さんでもいる?」
「いやいや……自分で作ったんです」


ウソ。


彼女でもない、友達でもない、杏衣ちゃんが作ってくれた。


杏衣ちゃんが作ったとは言えない、ここの生徒だから。


基本自炊しない俺は購買やコンビニがほとんど。


でも健康を気をつけなきゃいけない年齢になって来たし杏衣ちゃんの作るご飯は本当に美味しい。


だから、頼んでみたら快くOKしてくれて、何が食べたいかを毎日聞いて俺の好きなおかず中心で作ってくれる。



そのおかげで俺は毎日の仕事が頑張れるようになっている。





< 53 / 315 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop