8月25日(前編)
なんて思っていると朝陽の寝息が聞こえてきた。

……いっか。

別に嫌ではないし。


そう思い目を瞑るといつの間にか寝てしまっていた。


朝、目を覚ますとベッド下の布団は綺麗に畳まれていて、朝陽の姿はリビングにあった。

「おはよ、紗良」

「おはよう」


挨拶を交わした朝陽はもう制服姿だ。

昔から朝陽はこういうところがある。

完璧?というか…


そんな朝陽の隣にいると自分のズボラさが目立って昔から嫌だった。

「紗良?ボーっとしてないで急がないと遅刻するわよ」

と言ったお母さんの声に時計を見るとギリギリで驚く。
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