地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~
佳桜高校のかぐや姫
駆けつけてくれた幹人くんは、あたしを見て安堵したように笑顔を見せる。
でもすぐにその表情は険しくなった。
「てめぇ……美来から離れろ」
橋場を睨んだまま、幹人くんは様子をうかがうようにゆっくり足を進める。
睨まれた橋場は、「ああん?」と唸るように不機嫌さを表して幹人くんを見た。
「誰だよてめぇ。ったくいいところだったのによぉ」
そして幹人くんの言葉に相反するようにあたしの腰をグッと抱く。
「美来、コイツお前の何なんだよ」
「幹人くんはあたしの彼氏よ! もう、離して!」
更に密着した橋場の胸を押したけれど、やっぱり単純な力じゃあ敵わない。
そんなあたしの態度と言葉にもっと不機嫌になった橋場は、その昏い目をスッと細めた。
「ああ? 彼氏だぁ?」
視線を幹人くんに向けて、彼を値踏みするように見る。
ひとしきり幹人くんを観察した橋場はハッと嘲るように笑った。
「ま、でも自分の女一人抱くことも出来ねぇヘタレ野郎だろ? お前を見てりゃあ誰にも抱かれてねぇことくらい分かるからな」
「それは……」
どうして見ただけで分かるのかと思うけれど、事実だから明確に否定する言葉が出てこない。
でもすぐにその表情は険しくなった。
「てめぇ……美来から離れろ」
橋場を睨んだまま、幹人くんは様子をうかがうようにゆっくり足を進める。
睨まれた橋場は、「ああん?」と唸るように不機嫌さを表して幹人くんを見た。
「誰だよてめぇ。ったくいいところだったのによぉ」
そして幹人くんの言葉に相反するようにあたしの腰をグッと抱く。
「美来、コイツお前の何なんだよ」
「幹人くんはあたしの彼氏よ! もう、離して!」
更に密着した橋場の胸を押したけれど、やっぱり単純な力じゃあ敵わない。
そんなあたしの態度と言葉にもっと不機嫌になった橋場は、その昏い目をスッと細めた。
「ああ? 彼氏だぁ?」
視線を幹人くんに向けて、彼を値踏みするように見る。
ひとしきり幹人くんを観察した橋場はハッと嘲るように笑った。
「ま、でも自分の女一人抱くことも出来ねぇヘタレ野郎だろ? お前を見てりゃあ誰にも抱かれてねぇことくらい分かるからな」
「それは……」
どうして見ただけで分かるのかと思うけれど、事実だから明確に否定する言葉が出てこない。