鶴の音返し
「俺さ、
あいつが本気で歌にかけてるのを知ってて、
見てきて、
だからこそ気持ち分かるし、
歌いたいってあいつを応援したい。

けど、俺のワガママ言うと、
やっぱ生きて欲しいんだ。あいつに、、、」

それは私も、、

「もう俺じゃ、俺の声は届かないんだ。
だから、千鶴ちゃんから、、、」

その後の記憶は一切ない。

いつの間にかお兄さんと別れて、
いつの間にか家にいて、
重力に負けて流れ落ちる涙を枕が飲み込んでいく。

あんなに素敵な音を届けられる人が、

あんなに音を大好きな人が、

あんなに音に愛されている人が、

なんでそんな理不尽、、、
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