嫁ぎ先は水神様~ただ身を投げただけなのに~
私は、部屋に戻ると、その日の夜を待った。

待つ間の時間って、何て長いんだろう。

私は外を見ながら、夜が更けるのを待った。


夜更けを待つ間に、私はうとうとと、眠ってしまった。

気が付くと、私は布団に入っていた。

「えっ……どうしてここに?」

「ああ、起こしてしまったか。」

声のする方に顔を向けると、るか様が私の部屋を出て行こうとしていた。

「もしかして、るか様が?」

「そうだ。今日は遅くまで起きていたようだからな。」

私の事、気にかけてくれているんだ。

「今日は、このまま眠るといい。」

そう言って、るか様はどこかに行こうとしていた。

「どこへ行くんですか?」

慌てて、るか様に尋ねた。

「神殿へ行く。今日もあそこで休む。」

その一言に、ピンときた。

「……あの、休むのであれば、ここで休んでは?」

胸がドキドキした。
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