傷だらけのLove Story-vol・1
10・愛することを決めたとき

バイクの音で愛は期待した。


バイクは愛の横でピタリと止まり、メットを取ったその顔は女だった…。


愛はその女をにらみつけていると、女が愛に話かけてきた。


「ちょっと聞きたいんだけど。
このすぐそばの中学の一年で愛って名前の子知らないかな?」


そう聞かれて愛は少し迷ったが…。


『愛?あたしも愛って言うけど…』

と答えると女は驚いた顔で言った。


「矢野誠のこと知ってる?」


愛はその言葉に驚き、すぐに答えた。


『知ってるよ!あんた一体何者?』


女は笑顔を見せた。


「良かったぁー。
誠が逢いたいって言っててさぁー。
私は礼子、誠のダチだよ」


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