傷だらけのLove Story-vol・1

竹村はグタグタと話を続けたが、一向に何も話さない愛に根負けし、愛は解放された。


職員室を出る瞬間、愛は上田にこう言った。


『担任じゃねーのかよ』


一言言って、職員室を出た。


愛は上田に見捨てられた気がした…。


分かっている…。


何故、上田ではなく、生活指導の竹村が出て来たのか。


上田はきっと、自分が話をすると竹村に言ったはず。


だが、余りにも問題を起こす愛には、すでに担任の出る幕ではない最悪の状況…。


上田が悪い訳ではない…。


愛自身が悪い…。


愛が一番良く分かっている。


愛が悪くなればなるほど、上田の首を締める


でも、止められない…。        


嫌…、止まらないのだ…。

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