傷だらけのLove Story-vol・1
3・地獄の入り口

昨日の出来事…


母親が狂った様に叫び、何度も愛を叩いた。


父親は止めに入ったものの、言葉は少なかった…。


愛は、夜が明けると共に家を出た。


誰にも気づかれないようにそっと…。



外に出ると、愛は公衆電話で電話を掛けた。


『テツ、あたし…』


電話を掛け終えた愛は、心の中で呟いた


『地獄に…、堕ちてやる…』と…。


何処へ向かって歩いているのか…。


愛はこれからどうなってしまうのか…。


愛すら想像は出来なかった…。


愛の足は、テツとの待ち合わせの場所へと向かった。


夜が明け、外はすっかり明るくなっていた。


朝の空気が美味しい…。


何て柄にもないことを思ってしまった…。

< 52 / 394 >

この作品をシェア

pagetop