Tear Flowers〜永遠の約束〜

涙

それから、フィオナとレティシアはテイラーから話を聞き、証拠も集めていった。この孤児院でずっと行われていた恐ろしい出来事に、特殊捜査チーム全員が体を震わせ、子どもたちに同情し、涙を流した人もいた。そして今日、フィオナたちは孤児院に突撃するために武装をしている。

「この時間帯はみんな寝てるわ。子どもたちを保護して、大人を拘束しましょう」

ガーベラの家を夜中に抜け出し、フィオナとレティシアはシオンたちと合流した。そして作戦会議をして武器を手に門の前で突入の時を待っているのだが、いつもの突入と違うことがある。

「サルビアさん……」

フィオナが呟く先には、無表情に何かを呟き続けているサルビアの姿があった。彼はいつもシオンと待機していて、突入はしない。しかし今回は、彼自身が「突入させてほしい」と頼み、武装したのだ。サルビアの代わりに今回はレイモンドが待機している。

「フィオナ、もうそろそろだよ。無茶はしないでね」

エヴァンに声をかけられ、フィオナは「問題ないわ」と淡々と答える。

「エヴァン、子どもたちの保護をお願いね」

「うん、わかってるよ」