人生の相棒~運命の人は突然に現れる~
「じゃあ、いいわね」

そう言った絹子さんに、
「お手伝いをします」

孝太は申し出た。

「亜月、案内をお願いするわ。

来客用のふとんは2階の右側の部屋にあるから」

「うん、わかった」

絹子さんは夕飯の用意をするためにキッチンへ、私と孝太はリビングを後にした。

孝太が2階から来客用のふとんを持ってきたのを確認すると、私は自室へと彼を案内した。

「どうぞ」

「お邪魔します」

部屋の中に足を踏み入れると、孝太はヨッコイショと呟いてふとんを置いた。

「お腹、さわってもいいかな?」

そう聞いてきた孝太に、
「いいよ」

私は返事をすると、ベッドに腰を下ろした。

孝太の手が大きくなった私のお腹を優しくなでた。

「初めまして、お父さんですよ」

優しく声をかけているその顔は、父親の顔だった。
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