溺愛甘雨~魅惑の御曹司は清純な令嬢を愛し満たす~



俺、波多野雅己は綾部ホールディングスという企業の経営に携わっている。

母が一代で大きくしたこの会社は、盤石とは言えない経営体制ながらも伸び盛りで、数年前には上場を果たした。

高校生の頃から経営に携わってきた俺も、二年前に取締役に就き本格的に経営に携わることになった。

代表取締役社長である母の一人息子であることを陰で言われることはとうに慣れていたが、親の七光りで終わらぬよう経営手腕を日々磨くことを怠らずにいる。

その日は、俺は売上低迷が深刻化していたカフェ事業の実態を探るべく、実際に店舗に訪れることにしていた。
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