仮面
☆☆☆
今日1日の授業は頭に入っている。
3時間目は体育の授業で、女子生徒はグラウンドで持久走をやるはずだ。
着替えは外のロッカールーム。
恵一が今日一番狙っているのはそこだった。
だけど仮面をつけた恵一が最初に向かったのはB組の教室だった。
教室内から先生の話し声が聞こえてきて、周囲はとても静かだ。
換気のためか廊下側の窓が少しだけ開けられていて、そこから覗き込めば教室内の様子がわかりそうだ。
しかし、窓の向こうにはすぐに生徒の席があり、近づけばバレてしまう。
普段の恵一なら決してこんな危険なマネはしないだろう。
だけど今は違った。
仮面をつけた恵一はプロの盗撮魔なのだ。
体は勝手に動き、ほしい写真を手に入れてくれる。
開いている窓の下に身を屈めて恵一は息を潜めた。
そっと確認してみると一番近くにいる生徒は机に突っ伏して寝息を立てている。
これはチャンスだ。
恵一の右手が勝手にデジタルカメラを取り出し、窓の隙間から教室内を移し始めた。
リナの机は中央あたりだから、それまでに生徒たちの机が障害として立ち塞がっている。
更に恵一は自分の目ではカメラを確認していないので、どんな写真が撮れているのかもわからない。
それでも恵一は自分の体が動くがままに任せていた。
そして5分ほど写真を撮影すると、体は勝手に近くのトイレへと駆け込んだ。
今日1日の授業は頭に入っている。
3時間目は体育の授業で、女子生徒はグラウンドで持久走をやるはずだ。
着替えは外のロッカールーム。
恵一が今日一番狙っているのはそこだった。
だけど仮面をつけた恵一が最初に向かったのはB組の教室だった。
教室内から先生の話し声が聞こえてきて、周囲はとても静かだ。
換気のためか廊下側の窓が少しだけ開けられていて、そこから覗き込めば教室内の様子がわかりそうだ。
しかし、窓の向こうにはすぐに生徒の席があり、近づけばバレてしまう。
普段の恵一なら決してこんな危険なマネはしないだろう。
だけど今は違った。
仮面をつけた恵一はプロの盗撮魔なのだ。
体は勝手に動き、ほしい写真を手に入れてくれる。
開いている窓の下に身を屈めて恵一は息を潜めた。
そっと確認してみると一番近くにいる生徒は机に突っ伏して寝息を立てている。
これはチャンスだ。
恵一の右手が勝手にデジタルカメラを取り出し、窓の隙間から教室内を移し始めた。
リナの机は中央あたりだから、それまでに生徒たちの机が障害として立ち塞がっている。
更に恵一は自分の目ではカメラを確認していないので、どんな写真が撮れているのかもわからない。
それでも恵一は自分の体が動くがままに任せていた。
そして5分ほど写真を撮影すると、体は勝手に近くのトイレへと駆け込んだ。