粗大ごみを拾ってしまった(恋する冥府の王・死神シリーズ2)

粗大ごみとの遭遇・9-12ページ

<加賀城との遭遇・10時30分>

ミイヤは時計を見た。

塾の仕事が終わり、駅ナカの本屋で時間を忘れてしまった。

ついつい、本を見ていると時間のたつのを忘れてしまう。

もう夜の10時30分だ。
遅くなってしまった。

駅ビルから外に出ると、
雨が降り始めている。
空気が冷えて息が白くなりそうだ。

早く家に帰って、温かいお風呂に入りたいな・・・
ついつい速足になる。

それでも、
気持ちはちょっとだけ上がっている。

好きな猫のポストカードを
数枚買ってしまったから。
冷蔵庫に貼っておこう。

マンションのエレベーターが
4階に着き、扉が開いた。

ふと、視界に入った・・・
暗がりにドアの側に・・・
誰かがうずくまって座っている。

「あ・・」
やばい、まずい・・
うちの隣は・・・怖いけど・・
405だ。

「あの、加賀城・・さん?」
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