君の笑顔が見たくて〜僕たちの夏の恋物語〜
更に強く、ゆうきくんを抱きしめた。


ゆうきくんの殴る手が止まり

力が抜けたかのように・・・手を一気に下ろして私を見た


相手は痛さで地面に倒れうなっていた。



ゆうきくんの手に・・・血が。


ゆうきくんは、私を優しい目で見つめて


「・・・ごめんな・・・怖かっただろ・・・
ごめんな・・・ごめんな・・・」


そう言いながら、私を強く抱きしめてくれた。


―――・・・やっぱり。アイツらとは全然違う。

…ゆうきくん・・・


私も、強くゆうきくんを抱きしめた。


花火が


―――パァァーーーン!


と上がる。


少し明るくなり、私の身体が少し汚れている事がわかった。


「・・・―――っ!ゆうきくん。私・・・吐いちゃって・・・汚いから。
ゆうきくんまで・・・汚れちゃう・・・。それに・・・手は大丈夫?」


少し、身体を離した。


ゆうきくんは、お構い無しに
私をまた、引き寄せて、ただ、ただ、強く抱きしめてくれた。


「君たち〜大丈夫かい!」


声の方をみたら警察が来ていた。


「俺が友達に警察呼んでくれって。頼んだんだ」


―――・・・えっ?


「君たち大丈夫だったか?」


「・・・お巡りさん・・・おっそ笑」


ゆうきくんが言った。


顔面血だらけのアイツが倒れていて・・・


何があったのかと


お巡りさんは、別の警察に応援の連絡をしていた。


数名警察と長い時間、事情聴取で。
ゆうきくんは、、私とは違う所へつれていかれていった。


私は、必死にお巡りさんに
彼は悪くないんだと話した。


1から十・・・全て話すのは・・・
悔しくて・・・涙が止まらなくなる。


だけど、ゆうきくんが何かの罪になったら嫌だから、必死に話した。


しばらくして、親が迎えに来た。
親は泣いて私を抱きしめた。

親に心配ばかりかけさせてしまい
・・・


ほんとに反省をした。



―――・・・ゆうきくんは、大丈夫なんだろうか?


私の担任の小林先生も来て
慌てた顔で、私の顔を覗き込み
涙ぐみながら

良かった。無事で良かったと
泣いていた。


「・・・先生・・・。ゆうきくんは、大丈夫ですか?ゆうきくんは何も悪くないのに」


「・・・うん。ゆうきは、大丈夫だから
今日は、ゆっくり休んで・・・」


頭を撫でながら話した。



ゆうきくんは、お母さんはいなくて
おとうさんもゆうきくんを殴りした事で
一緒には居ないため、

ゆうきくんの担任の先生と、関係者の方が迎えに来たらしい。


ゆうきくん・・・
電話で・・・声がききたい。


頭の中は、まだ、整理がつけれないでいる。
身体が不思議な感覚をしていた。

明日は、カウンセリングの先生と過ごす事になるそうだ。

家に帰り、お風呂にはいって、
布団にはいった。
< 47 / 53 >

この作品をシェア

pagetop