転生聖女の異世界スローライフ~奇跡の花を育てたら魔法騎士に溺愛されました~

「やはり防御壁が出来るな」
 
 アルフォークはしげしげと花を眺めた。何ごとも無かったように、花には傷一つ無い。

「そう。次はこれ」

 ルーエンは次は花に向かって雷系の攻撃魔法をかけた。結果は同じで、防御壁により阻まれた攻撃魔法は花には届かず、花は美しく咲いている。

「ちょっと俺にもやらせてくれ」

 今度はアルフォークが得意の氷系と水系の攻撃魔法をかけたが、やはり結果は同じだった。全ての属性の攻撃魔法を順番に試してゆき、最後に国一番の聖魔法の使い手であるエクリードが聖属性の攻撃をかけた。しかし、それは防御壁すら出来ずにかき消えた。

「どうなっている?」

 エクリードは眉間に皺を寄せた。エクリードは攻撃魔法が一切効かない花など初めて見たし、一度も聞いたことも無かった。

「最後に、僕が魔獣がつかう闇属性魔術で攻撃するよ。見てて」
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