転生聖女の異世界スローライフ~奇跡の花を育てたら魔法騎士に溺愛されました~

「今日はお茶会をしようと思って。好きなだけ食べてね。私の特製スイーツは、食べても食べてもいくらでも食べられる優れものよ」

 シュウユは両手を広げてテーブルの上のものスーリアに勧めるような格好をした。好きなだけ、と言われても沢山あり過ぎて目移りしてしまう。散々迷ってからスーリアがおずおずとチョコレートケーキに手を伸ばすと、シュウユはとても嬉しそうに微笑んだ。

「なにかこの世界で困っていることはない?」

 シュウユの問いかけに、スーリアは首を横に振った。

「とても良くして貰っているわ。なにも困ってない。ただ、浄化してきてと言われたけれども、私は何もしていないわ。これでいいのかしら?」

 スーリアは肩をすくめて見せた。

「ええ。今のままでいいのよ」
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