秘密に恋して~国民的スターから求愛されています~
お互いシャワーを浴びて、ベッドに二人で入る。
一人で寂しく寝ていたから彼が隣にいるだけで満足する。

今日、彼がマサトさんの家に来たのは、私の家に合鍵をつかって入るも私の姿がなく心配したからだそうだ。
私の様子がおかしい原因に漠然とではあるがマサトさんが絡んでいるのでは、そう彼は考えていたようだ。


「眠れる?」
「うん」

ベッドの中で彼の腕に包まれながら頷く。拓海からは私と同じシャンプーの香りがして嬉しくなる。
もう少しで夢の中へ意識を手放しそうになりながらも、拓海と少しでもお話をしていたくて必死に瞼を開けるものの限界が近い。

「寝ていいんだよ。どうしたの」
「うん、もう少し話していたくて」


拓海が私の前髪にすっと指を通し、指の隙間からパラパラと髪が落ちていく。
そのまま私の頬を撫でて

「っ」

触れるだけのキスをされる。
一瞬ビクッと肩を揺らすがすぐにぬくもりに包まれて再度眠気が襲う。

「明日はたくさんキスさせて」

彼の言葉と同時に私は意識を手放し、幸せな気分のまま眠りについた。
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