秘密に恋して~国民的スターから求愛されています~
彼が作った料理は手の込んだものばかりで本当に驚いた。
感嘆の声を漏らす私に拓海は照れ臭そうに笑っていた。

「すっごい…料理番組でもやったら?びっくりしたよ」
「そう?昨日から色々仕込んでおいたからさ」

テーブルには、生春巻きや、マグロのしょうゆ漬けとアボカド、モッツァレラチーズ和え、ローストビーフ、パエリアなんかも並んでいた。
どれも私が好きな料理だけど、見た目もパーフェクトな彼に才能を感じざるを得ない。

「おいしそう!!」
「一緒に食べよう」

二人で手を合わせて、料理を食べ始める。
ローストビーフも店から買ってきたのだろうかと思うほど柔らかくソースも完ぺきだった。

赤ワインを開けて、二人で乾杯した。

「素敵な誕生日パーティーだよ。嬉しい」
「そう言ってもらえてうれしいよ。俺が一般人なら、気軽にデートもできるのにごめんね」
「何言ってるの!私は芸能界で頑張ってる拓海を応援してるんだよ。全然苦じゃない」

本音だった。辞めてほしいなど思ったことはない。
キスシーンだってベッドシーンだって”仕事”だから理解している。
デートだって堂々とできなくてもこうやって二人で過ごせることに幸せを感じている。

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