お姫様は恋してる?
決戦は、バレンタイン 一叶
ママから秀介が私に彼氏が出来たらしいと聞いたせいで、焦って帰国すると聞いてガッツポーズしてしまった。

このまま、ズルズル3年過ごすなんて私らしくないもんね。

まずはママが、秀介をうちに誘導する。

ニューヨークに行く時にずっと住んでいたマンションを解約した秀介は、私をこっそり観察?偵察?するためにビジネスホテルにでも泊まるつもりだろう。

そんな事させないもんね。

秀介は私の目の届くところにいてもらうんだから。

まずは胃袋を掴むために料理から。

市販のルーを使ったけど、私の手料理なんだからっ。

ママは援護射撃なのか、ほかのメニューをデパ地下でまとめ買いしてお皿に並べていた。

「秀介、美味しい?シチューは私が作ったんだよ。」

「ん、美味いよ。一叶が作るもんならなんでも美味い。」

「まぁ、2人で勝手にやって。」

ママに言われて他の料理を褒めたら、そっちはデパ地下で買って来たと言われて秀介は、返事に困っている。

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