お姫様は恋してる?
独占欲は人並み以上にあると思います 秀介
家に戻ると香子と一誠がニヤニヤしながら待っていた。

「「おかえり。」」

思わず一叶の腰に回していた手を離すと一叶に睨まれた。

「その様子だとうまくいったようだな。」

「その事なんだけど…」

今は友人である前に大切な一叶の両親だと思い報告する事にした。

「一叶に高校卒業したら結婚したいとプロポーズしました。」

「お前、極端だな。まずは交際じゃないのか?」

「俺の場合、一叶が未成年だし歳も離れているからちゃんとしないと…」

「真面目かよっ。まぁ親が認めているんだから、卒業まで待たなくてもいいのに。」

「いや、しばらく遠距離だから、慌てて結婚しなくてもいい。」

「そんな事、言って秀介は我慢できるのか。」

「我慢はしない。避妊はちゃんとする。」

「あのなぁ、俺を誰だと思ってるんだよ。」

「俺の親友…」

「の前に、一叶の父親だ。アホっ。」

あれ?!父親と思って挨拶しているつもりだったのに俺、何言ってんだ。

「秀介ったら、すっかり舞い上っちゃっているのね。」

香子も苦笑いだし、一叶は真っ赤な顔で、俺を睨んでいた。

そんな顔もかわいくて仕方ないけど。

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