【完】この愛を、まだ運命だとは甘えたくない
小早川さんがマンションまで来てくれた。
桃菜の事は自分に任せて欲しい。 そういった言葉通り小早川さんは桃菜の居場所を探ってくれていた。
その結果、まさかの元カレである蒼汰のマンションに滞在しているというのだ。
母の事も心配だったが、桃菜の事もずっと気がかりだった。 実家には帰れない。だからといって蒼汰の所に居るのはもっと心配だよ?!
「最低な奴の所にいてもいいじゃないか。
女だって大した変わらん。似た者同士がくっついていて何が悪い。」
伊織さんの嫌味は無視をする事にした。
「どうしよう…小早川さん…。 私一回桃菜と話がしたい…」
「そうですね、少しは冷静になっているかもしれないから真凛さんの話だったら聞くかもしれません。
俺は……ハハ、やっぱり嫌われていますね。
まあ元々好かれていないのは空気で分かっていましたが…」