The previous night of the world revolution~T.D.~
「…お願いします」

最早、これ以外の選択肢などない。

「俺に稽古をつけてください…何でもしますから」

恥も外聞もない。

一国の代表とか、そんなのは今はどうでも良い。

ただ、家族を守りたかった。

死神の手先、その魔の手から。

そして。

半泣きでしがみつく俺に、死神の使いは。

「…ふふ。そう来なくては」

彼の師匠によく似た、不敵の笑みで呟いた。

「…うわー、ルーチェス君たらドS〜」

…ルーチェス殿の奥さん。

あなたの夫。止めてくれても、良かったんですよ?
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