キミを描きたくて

「つ、付き合うって...」

「うるっ、さ...」

「つ、付き合う...?付き合うって、あれですよね!どっか行くのに〜みたいな?」

「...そう。一緒にデートしたり手繋いだり、ちゅーしたりするやつ」

「......????」


付き合うって、お買い物行くから一緒に来て〜みたいな、やつ...だよね?

デートじゃないし手も繋がないし、ちゅーなんてしないし...


「まぁ、強制なんだけどね」

「...どこに付き合えばいいんですか?」

「ん?僕の彼女になるってこと」

「......?」

「鈍感ちゃんじゃん」


むにっ、とほっぺを摘まれる。
おもちみたい〜なんて言った。

お、おもちみたいに白くないしっ...!


「強制的に、今日から恋人ね」

「な、なっ、なんでですか!!」

「え?女避けに決まってんじゃん。それに..キミなら僕の隣に並んでもいいくらい可愛いし」

「な、なんで私が...もっと可愛い子だっているのに」

「あ、ちなみに拒否権ないからよろしくね?」

「......お、横暴だ」

「いくらでも言えばいいよ」


よろしくね、依茉。そう言って笑う。
...イケメンなのが、とてもずるい。
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