イケメン御曹司の甘い魔法
優斗さんも、時間がとれればジムに通っている。
優斗さんが意外にも筋肉質なのは、ジムでトレーニングしているからだった。

その日の夜、優斗さんは偶然に、本田さんのご主人に会ったようだ。

「芽衣、今ジムで本田さんという方に会ったのだけど、本田さんの奥様と芽衣は知り合いなの?」

「はい。今日プールに行ったのですが、本田さんの奥様が話しかけてくださったのです。」

「そうなんだ、偶然だね。本田さんが今週末にマンションの知り合い同士でパーティーをするから、来ないかって誘われたのだけど、芽衣と相談して返事することにしたんだ。どうする?」

「優斗さん、ぜひお伺いしたいのですが----------」

私は、本田さんの奥様の真理さんから言われたことを優斗さんに伝えた。
結婚していないことを、マンションの人に言うと、いろいろ言われるらしいということだ。
優斗さんはその話を聞くと、少し呆れたようにため息をついた。

「いろんなこと言う奴はいるからな。じゃあ芽衣は、このマンションでは藤堂と名乗ることにしよう。藤堂芽衣だな。」

自分が藤堂と名乗るのは、とても恥ずかしいような、嬉しいような複雑な気持ちだ。
考えただけでも、顔が熱くなる。

「でも、俺は近い未来に藤堂芽衣になってもらいたいから、芽衣に藤堂を名乗ってもらうと嬉しいな-----」



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