【溺愛結婚】懐妊後、御曹司から猛烈に溺愛されています。〈完結〉


 わたしがそう言うと、藍は「そうか。嬉しかったのか」と嬉しそうに笑っていた。

「……何ニヤニヤしてるのよ。気持ち悪いんだけど」
 
 と言いつつも、そんな嬉しそうに笑う藍を見てちょっとだけわたしも嬉しかった。

「だって透子が俺に嬉しかったとか、言ってくれるんだぞ?そんなの嬉しいに決まってるだろ?」

「……そんな、大げさな」

「愛してるよ、透子」

 そんな見つめられて「愛してる」と言われたら、恥ずかしいに決まってる。

「……透子?」

「あ、愛してるなんて……ここで言わないでよ」

 と言うと、藍は「別にいいだろ?言いたかったんだから」と言い返してきた。

「……もう、藍ったら」

「さ、会計して帰ろうか」

「う、うん」

 会計を済ませたわたしたちは、車に乗り込んで自宅へと戻った。

「透子、お腹触ってもいいか?」

「いいよ。触っても」

 家に帰ると、ソファに座りながら藍はそう聞いてきた。
 
「じゃあ、触るな?」

「う、うん」

 藍は優しく、そのお腹に触れてきた。
 なんかこう、藍にお腹触られるってちょっと不思議な気分だな……。
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