【書籍化&コミカライズ】身代わり聖女の初夜権~国外追放されたわたし、なぜかもふもふの聖獣様に溺愛されています~
「女神様、ありがとうございます。その……うれしいです。これからこの島もいろいろ整えていこうと思っているので、また息抜きに来てくださいね」

「可愛い子ねー!」と言いながら飛びついてこようとした女神様を、ヴォルフが片手で止める。

「さわるな。マリアーナは俺のだ」
「まあ! アツアツね~」
「新婚だからな」

 しゃあしゃあと照れる様子もなくヴォルフが言う。

「あなたは可愛くないわねぇ! あっ、そうそう、そういえばマリアーナちゃんに紹介しておくわね。わたくしの眷属神達」

 紹介?
 眷属神……達?

「ちょっと待て! 待て待て! 着替えてからだ!!」

 ヴォルフが慌ててわたしを布団の中に押しこんで、わたしをかばうように立ちあがった。

「ヴォルフ! ヴォルフ、見えてる!!」

 ヴォルフは下半身まで全裸だった……。

「あらまあ、ご立派」

 女神様の呑気な声が爽やかな風に流れていった。
 それにしても、眷属神達って? 眷属神はヴォルフだけじゃなかったの……?



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