【書籍化&コミカライズ】身代わり聖女の初夜権~国外追放されたわたし、なぜかもふもふの聖獣様に溺愛されています~
「ヴォルフ、お願い」
「…………」
「これ、脱いで?」

 結婚式で着ていた白いチュニックの袖をつんつんと引っ張る。

「……は?」
「ヴォルフに直接さわりたい」
「――っ」

 ヴォルフが息を呑んだ。
 そして無言のまま、素早くチュニックを脱ぎ捨てた。

 しなやかな筋肉があらわになる。
 服を着ているとすっきりして見えるのに、裸になるとしっかりと筋肉が付いているのがわかる。

「凄い……」

 やっとヴォルフがこちらを向いてくれた。
 首から肩にかけて、なだらかに盛りあがった筋肉。鎖骨がくっきりと浮き出て、胸の厚みを際立たせている。
 その筋肉を順番にさわっていく。首、肩、胸、おなか……。腹筋はでこぼこしていて、いくつかの部分に分かれている。
 ヴォルフの体は硬く見えるのに意外と弾力があった。

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